子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

その3 戦争体験の聞き書き

その3 戦争体験の聞き書き

滝保清さんの戦争体験をじっくり聞いて

東京大空襲を体験した滝さん

墨田区立T小学校 五年 男子
 三月九日の四時間目、戦争の話をしてくれる滝さんが来ました。四学年が、ランチルームに集まると、話が始まりました。
 滝さんは、おばあちゃんとおじいちゃんとにげていました。お母さんは、《滝さんの》妹を近くの知り合いに届けました。
(じゃあ滝さんは、二人とにげるんだ。年もとっているから大変だなあ。)
と思いました。おじいちゃんは、足をけがして、(十六才の)滝さんがおぶっていきました。そしたら、おじいちゃんの背中に火がつきました。
(ええ、大変じゃん。)
滝さんは、いっしょうけんめいに火を消していると、滝さんに火がつきました。滝さんが火を消している間、煙が押し寄せてきました。前が見えなく、おじいちゃんとおばあちゃんと、はぐれてしまいました。
(かわいそうだなあ。)
と思いました。大通りに出て、母と会って、学校ににげました。あとから来た人は、入れませんでした。
(滝さんは、入れてよかったな。)
と思いました。ずっとねていて、朝になり、ばくげきは、終わっていました。

戦争のお話

墨田区立T小学校 五年 女子
 三月九日、ランチルームで、戦争の話しをしてくれました。話しをしてくれた方は、滝さんという人でした。滝さんは、マイクをつかって、話していました。でも、ガラガラな声で、あまり聞こえませんでした。でも、一生けん命に聞きました。一九四五(昭和二十)年三月九日から十日に、大きな戦争がありました。私は、
(今の時代に、戦争が起こったらどうなるんだろう。)
と思いました。滝さんが、
「アメリカが持って来たばくだんは、六角形で、花火を下に落としたみたいなんです。」
と言いました。私は、
(花火を下に落とす?落としたら、火事じゃん。)
と思いました。それを、アメリカは、たくさん一機につめて、たくさんの飛行機でやってきたそうです。。私は、
(そんなに持ってこなくていいじゃん。)
と思いました。滝さんは、
「にげる時に、おじいさんとおばあさんとにげました。でも、おじいさんの背中に火が ついて、けそうと思っても消せなくて、おいて行ってしまいました。」
と言いました。私は、
(背中に火がついちゃったの?すぐには火は、消せないんだ。滝さんも、いやだったろ うなあ。おじいさんおいて来ちゃって。でも、本当は、助けたかったのかなあ。)
と思いました。少し私の頭は、パニック状態になっていました。滝さんは、
「墨田区と江東区が中心にやられました。」
と言っていました。私は、
(墨田区と江東区がひどかったの。でも今は、何もなかったようにきれいだなあ。)
と思いました。滝さんのお母さんは、妹をあずけたところで会いました。私は、
(よかった。お母さんと会えて。)
と思いました。滝さんは、
「みんなの集まっているところへ行くと、たくさん人がいて、入れなかったから、近く の学校に行きました。」
と言っていました。私は、
(まわりのみんなも、パニックなってたのかなあ。)
と思いました。小学校の門を開けたり閉めたりすると、中にいる人が酸素不足になって死んでしまうから、もう門は開けないようにしました。滝さんは、
「ねてしまい、目を開けると朝で、戦争は、終わっていました。」
と言いました。私は、
(よかった。戦争が終わって。でも、まわりは焼け野原だろうな。)
と思いました。滝さんは、
「学校から出ると、どろの山がありました。でもよく見ると、死んでる人が山になって いました。集まっていたところに行くと、そこも、死んでる人の山がありました。」
と言いました。私は、
(死んでる人、山?考えるだけで、ゾクゾクする。でも、かわいそう。)
と思いました。でも私は、
(滝さんと、お母さんは、生きててよかった。でも、おじいさんは?おばあさんは?妹は?)
と思いました。
(でも、おじいさんと、おばあさんは、もう死んじゃってるかもしれないけど、妹さんは、 生きているんじゃないかなあ。)
と思いました。私は、
(もう、戦争なんていやだ。ただ、多くのぎせい者が出るだけじゃん。)
と思いました。滝さんの話は、とてもきちょうな話でした。

滝さんから聞いた戦争の話

墨田区立T小学校 六年 女子
 三月九日月曜日の五時間目に、東京大空襲を体験した滝さんが、ランチルームで、戦争の話をしてくれました。滝さんは、江東区の森下に住んでいて、空しゅうがあったのは、滝さんが十六才の時でした。
 滝さんの話によると、アメリカから落とされたのは、「焼夷弾」という爆弾で、野球ボールくらいの大きさのボールの中に、油が入っていました。それが落とされたときは、何十万もの花火が、地面にたたきつけられたようでした。私は、
(あんなにげられそうにないのに、たきさんは、どうやってにげたんだろう。)
と思いながら、滝さんの話を聞いていました。滝さんは、江東区の森下の方で、おじいちゃんおばあちゃん、お母さんと五才の妹と住んでいました。お父さんは、数年前に、なくなっていました。空しゅうの夜、十二時頃、滝さんが寝ようとしたときに、近くで火事が起きました。それからだんだん火事が広がったので、滝さんのお母さんは、五才の妹を連れて、近くのひとにあずけに行きました。それから、たきさんはおじいちゃん、おばあちゃん都はグレ、お母さんと一緒に近くの中和小学校ににげました。空しゅうがおわるまで、ずっと小学校にいたから助かったのです。滝さんは、
「もしあのとき、一分一秒でもくるっていたら、生きていなかったかもしれません。」
と言っていました。空しゅうにより、滝さんはおじいさん、おばあさん、妹を亡くしたことを聞いて、
(ぜったい戦争は、やだなあ。滝さんかわいそう。)
と思いました。
(戦争は、意味のない殺しあいだ。戦争をして言いことなんてない。)
と思います。戦争で戦うのは、自分の国は、力があると、見せつけるだけの殺し合いです。
(戦争は、ふだんの生活の中での、けんかが広がってしまったようなものだ。)
と思います。
(ふだんのけんかは、ごかいや自分は強いと見せたがっておきたりすることだ。)
と思います。なしあっていれば、けんかすることなんてなかったというけんかの話も良くあるように、戦争を起こす前に、落ち着いて話していれば、空しゅうや原子爆弾を落とされるようなことが起きていなかったかもしれません。戦争は、くだらないことです。

滝さんのお話を聞いて

墨田区立T小学校    六年 男子
 三月九日の月曜日の今日のことです。四時間目に、平和集会がありました。集会は、ランチルームで行われました。みんなすわっていると、見慣れない人がいました。それは、おじいさんです。ホワイトボードに、
「語りべ滝さん」
と書いてありました。
(この人が、滝さんだな!)
と思いました。ぼくは、
(今日は、どんなことを話すんだろう。東京大空襲て書いてあるから、東京大空襲のこ とを話してくれるんだな。)
と思いました。ぼくは、
(よし!また新たな勉強ができるぞ!)
と思いました。しばらく辰と、滝さんの話は、始まりました。最初は、けいほうが鳴ったというのから始まりました。ぼくは、ドラマなどで、こういうけいほうのサイレンは聞いたことがありますが、このサイレンとともになってくるけいほうの放送は、聞くだけで怖いです。戦争当時に生きていた人たちは、このサイレンとけいほうを聞くたびに、
(どれだけ怖い思いをしたのかな?)
と思いました。どんなにねむくても、あのけいほうが鳴るとねられないし、ずっと起きてなきゃいけない。あのけいほうだけでも、こんなに大変だったあの時代の人たちは、
(ほんとうに苦しかったんだろうなあ。)
と思いました。だけど、『夜中の十二時、せめてきたぐんは、帰りましたよう。』と言うけいほうが鳴って、滝さんは安心して、二回にある寝室に向かい、寝ようとしていた。だけど窓が明るいので、窓を開けてみた。すると、橋がもえていた。滝さんは、あわてて、家族でにげようとした。お母さんは、幼い娘(滝さんの妹)を友人の家にあずけに、ひっしに行った。滝さんは、
「必ず帰ってきてよ!」
と母に言った。だけど、木の板に火がついたりした。火の玉が飛んできたりしたので、町中が、火災になっていた。滝さんや滝さんのおじいさん、おばあさんはにげようとした。滝さんのおじいさんは、足が悪いので、歩けなかった。滝さんは、おじいさんをおぶって、にげようとしたのだ。ぼくは、
(すごいなあ、こんなまわりに火だらけで熱いのに、おじいさんをおぶってまでして、に げるなんて・・・。)
と思いました。でも、おじいさんのせなかに火がついた。滝さんたちは、せなかの火をひっしに消した。消したは消したものの、今度は、おじいさんの足もとに、火がついた。ふつうは火のつきにくいおじいさんのズボンだったが、ほうたいに火がついてしまったのだ。ぼくは、
(うわあ~、大変だな。)
と思いました。
(火にもえて、熱かっただろうな。)
と思いました。もう、どうすることもできなかった滝さんは、おじいさんをそのままにして、お母さんを探しに行った。お母さんがあずけに行ったところの近くに行った。このときは、視界にけむりがいっぱいで、前がよく見えなかったりしたと言っていました。けれど、ちょうど目の前にお母さんがいた。ぼくは、
(よかったあ、お母さんが見つかって、このまま見つからなかったら、滝さんはどうなっ てたんだろう・・・。)
と思いました。滝さんは、お母さんに、
「おじいさんは助けられなかった・・・、おばあさんは一人でにげた。」
と言いました。ぼくは、
(戦争って大切な家族や親せき、いとことかをなくして、いやだなあ。)
と思いました。この後滝さんと滝さんのお母さんは、空き地に行ったけど、荷物や人混みのせいで中に入れなかった。だから、中和小学校に行った。学校は、てっきんコンクリートで、だいじょうぶだからと言って、お母さんと滝さんは、入りました。だけど、学校の中にも、火が入ってきました。ぼくは、
(ああ、学校の中に火が入っちゃった!だいじょうぶだったのかなあ。ひは、けせたのか なあ。)
と思いました。消火活動をしていた。滝さんは、いつの間にか寝ていたのだ。ぼくは、
(夜中の十二時過ぎで、また子どもだから、たえきれないよなあ。)
と思いました。
 やがて滝さんは、目をさました。その時は、朝だった。火は消えていた。あの光景は、なくなっていた。しかし、滝さんは、あるものを見た。それは、どろのかたまりが、校庭の真ん中に置いてある光景だ。ぼくは、
(何でどろなんて置くんだろう・・・。おかしいなあ・・。もしかして、滝さんは、死体 の山のことを、どろの山とかんちがいしてたのかも・・・。)
と予想しました。すると、それはあっていました。滝さんは、よく見ると、やけた人の死体でした。ぼくは、
(この光景を見た滝さんは、どういう思いだったのかなあ。)
と思いました。この、人の死体の山を見た滝さんは、
(きっとすごく悲しかったんだろうなあ。)
と思いました。ぼくは、
(でも、あのとき、滝さんとお母さんは、学校にひなんしたから、助かったんだなあ。)
と思いました。
(滝さんは、あんな戦争の中、生きたえたなんて、すごいなあ。)
と思いました。ぼくは、
(滝さんの心に負った傷は、一生消えないなあ。)
と思いました。ある一つのことでケンカが始まる。戦争も同じ、ある一つのきっかけで始まる。差別こういや、意見が合わないため、国の取り合い、自分の国は強いと見せかけるため、こんなくだらないきっかけで戦争が始まる。ぼくは、バカバカしいと思いました。そんなくだらない戦争やけんかで国民や、自分を傷つけて・・・。ぼくは、もっと仲よくすればいいじゃないかと思いました。
「あの子は、何人だから!」や「あの子は、勉強ができない!」とか、そういう差別こういは、だめだと思いました。みんな仲よくした方がいいと思いました。ぼくは、
(二度と戦争をしてはいけないなあ。)
と強く思いました。

滝さんの話をお聞きしたり、絵や写真を見て、お水をあげに

墨田区立T小学校 五年 女子
 三月十日、火曜日私はまなみさんとの遊びをことわりました。なぜかというと、三月十日は、東京大空襲があった日でした。私は、
(そういえば浅草の言問橋の近くに、東京大空襲の何かあったような。)
と思いました。家に帰り、私は、
(お水と何か持っていこう。)
と思いました。私は、ふたのしまるケースにお水をまんたんに入れました。私は、
(つるでもおって、持っていこうかな。)
と思い、つるを二羽折りました。黄と緑のつるを作りました。私は、家を出て、自転車に乗って、浅草に向かいました。向かうとちゅう私は、
(今、うちが自転車で通っているところって、昔はここも死体だらけだったんだよね。)
と思いました。リバーサイドプールの近くにある東京大空襲のたましいがあると言いますが、あまり深くわかりませんが、「ああ、東京大空襲安らかに」と言うものがありました。私は、
(これだ。)
と思い自転車を止めました。七,八人の方々がいらっしゃいました。私は、
(少し、はずかしいから、人が少しいなくなってからにしよ。)
と思いました。私は、
(みんなが、やっているのをまねしよう。)
と思いました。前の方のやり方を見ていました。ほとんどの方が、いなくなり、私は、岩の前に立って目をつぶって手を合わせ、むねの前におき、心の中で、
(安らかに、おねむりください。)
と、心の中で言いました。ふたを取り、お水を花にたくさんかけてやりました。私は、あとつるをおき、また手を合わせました。岩の前を、みんなす通りしていきます。私は、(す通りするなよ、ちゃんとおじぎする位やっていけばいいのに。)
と、強く心に言いました。通りかかった女性が、
「えらいねえ。お参り。」
と言ったので、
「そうです。」
と答えました。私は、帰ることにしました。私は、自転車を止め、言問橋を見ていました。私は、
(ここで、人々が死んだんだ。)
と思い、黒く橋の下の方についているものを見ながら言いました。わたしは、
(あれは、人の油だ。)
と、思いました。私は、未来の子ども達にも、戦争はいけないと伝えていきたいです。

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