子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

作品3.道の草を食べた?作品 2年 男子

作品3.道の草を食べた?作品 2年 男子

道草を食べてしまったこと

 十月六日、ぼくは学校から学どうに行くときのことを、にっきに書くことにしました。さく文ちょうとえんぴつをもちながらあるいていました。こうえんに三十センチくらいの草がありました。その日の作文のじゅぎょうで、えのもと先生に「道草を食うといいんだよ。」と言われていました。その時の作文とは、水たまりにあそびながら楽しく帰る作文でした。ぼくは、そのことを思い出して、それを食べてみました。でも、すこしかんだらまずかったので、ペッとはき出しました。
 少しあるいたら、二十四センチメートルくらいの落ち葉を見つけました。
(大きいなあ。)
と思いました。また歩くと、五センチメートルくらいの落ち葉を見つけました。
(ずいぶん小さいなあ。)
と思いました。少し歩くと、二センチメートルくらいのどんぐりをふんでみました。われるとどうなるかと思い、ふんだだけでは、われませんでした。
(どんぐりってつよいんだなあ。)
と思いました。歩いていたら、よこの前にトラックと車が一台ずつありました。(とちゅうはぶく)
 上を見上げたら、青空とくもだけでした。白い花をとりました。まわりにいたとりも、りくたちが走っていて、とんでしまいました。ぼくは、
「とにかくかんさつ!」
とつぶやいて歩きました。はしってみたら、口のよこに虫が来たので、かおをうごかして歩きだしました。(とちゅうはぶく)
 月ときんぎょのしっぽが、がったいしたみたいなくもや、さっきしょうかいした白い花もありました。どんぐりをふんで、のぼりざかを歩いてました。空を見上げて、元気をとりもどして、かけあがりました。さかをかけあがって、とちゅうで犬を見ました。ぼくは、
(かわいいな。)
と思いました。まえにかいだんを上がったので、
(ちかみちしちゃおう。)
とおもって、ちかみちをしました。(とちゅうはぶく。)
 あるいて、がくどうに行きました。
 つぎの日、えの本先生がぼくの日記を、クラスのみんなに読んでくれました。先生に、
「なんで草を食べたの。」
と聞かれたので、ぼくは、
「えの本先生が『道草を食べたことをさく文に書いてみたら。』って言ったから。」
とこたえました。そしたら、えの本先生が、
「道草をくうっていうのは、より道することなんだよ。」
と教えてくれました。
 クラスのみんなは、大わらいでした。ぼくは、
(そうだったんだ。)
と思いました。
 道草のいみがわかってよかったです。

 さいしょ、たんにんのS先生が日記帳をぼくの所に持ってきました。「榎本先生T君が、すごいがんばって、日記書いてきましたよ。でも、一つだけわからないところがあるんです。」と言うことでした。それが、草を食べて、少しかんだらにがくてはき出したところでした。ぼくにも、Tさんが、きゅうしょくもあまり食べずにのこしてしまう子なのにと、ふしぎに思いました。次の日ここに書いてあるように、「学校の行き帰りには、道草をして帰ると、楽しいことにたくさん出会うよ。」とおしえました。たしかに「道くさを食うと、日記のざいりょうがたくさん見つかるよ。」と話しました。Tさんは、『道草を食う。』を道ばたの草を食べると、日記のざいりょうがたくさん見つかると、かんちがいしたようです。人のかんちがいってよくあることです。
 ぼくは、『どんぐり』の歌の中で、『どんぐりころころどんぐりこ』と、大きくなるまで歌ってました。本当は、『どんぐりころころどんぶりこ』が、正し いとわかって、ビックリしたことを思い出しました。

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