子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

時代の課題」に答えていく文章表現指導

時代の課題」に答えていく文章表現指導

 ここまで書いてきて、私たちは、ふと今の時代、今の世の中、今の文化の状況、そして、これらよりも、よりよけいに「今の子どもたち」のことに、心をとめる。いや、私たちは、この5年間ばかり、共同の研究の中で、このことについて考え続けてきたのである。その結果として、このような本をみんなで作り、あえて世に問うことになったのである。
 ひとくちにいえば、これは、私たちの目前にいる日本の子どもの姿と、それをとりまく自然の姿、社会の姿、文化の姿、それから、これらの外界の事物の動きが、子どもの身体や精神の奥深いところまで、大きな影響を与えているところのそのはたらきの大きさの洞察にもとづくものである。そこから、新しく、この「時代性」にこたえていかれる適切な指導の方法を導き出したり、さらにはそれを乗り越えていけるような指導の方法を発見しようとしたのである。
 もとより、私たちは、子どもたちの内部にひそむ「無限の可能性」に信頼をおく立場にある。どんな困難で不利な環境のなかにくらそうとも、「育ちざかり」をへつつ「発達していく、かれらの可能性」に期待をかけてやまないものである。それを私たちは忘れない。
 しかしながら、わたくしたちは、子どもたちの身体と精神の両面にあらわれるマイナス部分について注視することも、決して怠ってはならないと考えている。
 それを知りつつあるものだけが、子どもの可能性を真に生かしていく創造的なはたらきかけの方法を自分のものとし、また、みんなのものにしていくことができるのだと信じているからである。
 それでは、いま目前の子どもたちの切実な姿はどうか。それをとりまいていて、子どもたちにはたらきかける周囲の事物、現象の姿はどうか? わたくしたちが、この共同の仕事をするために、心にとどめあったことだけにかぎって、いくつかのことをあげてみよう。

一  このようなこども

(1)Ⅰ(「永遠の課題」としての文章表現指導・・紙面の都合で省略)で書いたようにわたくしたちは、子どもたちに、「ひとまとまりの文章」を、根気づよく書かせる ために、子どもたちの精神の集中性、意識性に期待をかける。しかし、いまの子どもたちは、そのような性質をうしないかけているといってよい。
 (イ) 無気力・無関心・無感動などといわれるのでもわかるように、いまの子どもたちは、外部世界にあるさまざまな現象に、自分からはたらきかけたり、はたらきかけられて、深く考えたりすることを、あまりしなくなってきている。自然のものやこと・自然の変化・季節の移り変わりにも、目をむけなくなっていることなどがそのあらわれである。
 (ロ) いわゆる「情報世界」からの数多くの、きらびやかな刺激が多いせいで、それに順応するのに忙しく、精神を集中して、ひとつのことにたち向かうといった性質をすくなくしている。まして「ひとまとまりの文章」を書くというようなときには、「苦役的労作」とさえいわれるように、極度に心を集中しなければならない。子どもたちは、このようにまとまった文章表現指導などには、ねっしんになれない状態におとしいれられている。
(2) わたくしたちは、子どもたちに、「内容」「形式」ともにすぐれた「質のよい文章」を書かせようとしている。そのために、自分をとりまく、自然や社会や人間のさまざまな現象のなかから、「ねうちあること」「意味あること」「美しいこと」をえらびとらせようとしている。そればかりではなく、自分の内部にある「ねうちあるもの」「意味あるもの」「美しいもの」というように、自己の心のなかまでもつかまえさせようとしている。それなのに、いまの子どもたちは、そのような心的活動、精神的活動をする性格、資質をよわくされつつある。これらは、マスコミからの影響、親たちの「あまやかし」や、本人の「受け身の姿勢」への傾斜その他からもくるのであろう。
 (イ) ものごとの追求に対する集中力、根気強さがなくなってきている。
 (ロ) ものごとにかかわる意欲性・積極性・能動性・持続性がなくなってきている。
 (ハ) ものごとに関わっていくときに、根気がともなわず、自分の心を動かしていくことをしなくなってきている。地域・近隣においても、他人への関心がなくなってきていることなどがこのあらわれだといってよい。
 (ニ) 自己中心、エゴイズムなどのせいで、自分や他人という対象について、心の内部までおしはかってみることができなくなってきている。
 (ホ) 生活が「ゼニ・カネ中心」「物質的な快楽中心」へむかっているので、ものやことに対して、真にねうちあるものとそうでないものを、ふかくとらえ、それについて判断する力が乏しくなりつつある。
 (へ) きらびやかな文化、目立つ生活様式、風俗習慣などの一方的な支配のため、思考・感情・美意識などの面で、価値あるものからかけはなれたところでの類型化・画一化・一般化・平均化が見られるようになってきている。
 (ト) 自然と接することが乏しく、ペットなどのほかは牛馬、ブタ、ニワトリなどの家畜、家禽といっしょにくらす経験がなくなったため、生命あるものに対して、その生命の尊さをとらえられなくなってきている。
(3) わたくしたちは、子どもたちに、ものをしっかり観察する力、よく見つめる力、よく思い出す力をつけてやろうとしている。しかし、いまの子どもたちは、この点でも、そのような認識能力を身につけていくようにはなっていない。感覚、感性がしぼんでいる。思考力にかけているといわれるのがそれである。
 (イ) 日常性におぼれ、刺激のあるものばかりに心をうばわれ、目の前にある自然・社会・人間の事物や現象や姿を、じっくりと見つめる習慣をなくしつつある。
 (ロ) すぎさってしまったことについて、よく思い起こすことをしなくなってきている。
 (ハ) ものごとを持続して見つめたり、観察したり、考えたりすることをしなくなってきている。

(4) わたくしたちは、子どもたちに、「よい文章」を書かせたいと願っている。そのために、表現以前の生活をよいものにしていかなければならないと考えている。しかし、いまの子どもたちは、表現以前の生活においてもやはり、「よい生活」をしているとはいえない。
 (イ) 都市の子どもばかりでなく、農・山・漁村の子どもすらも、生産構造や生活様式がかわったので、体を動かして仕事をするということをはなくなってきている。そのため、作物や家畜などが、日々に成長し変化していく姿をとらえられず、年長者から生産についての知恵や技術を教えてもらうことも、少なくなってきている。
 (ロ) 自然に親しみ、自然のなかで遊んだり、自然のものを使って遊ぶようなことも、しだいに少なくなって、テレビやマンガ、既成のオモチャなどと接するにすぎない。自然ばかりでなく、社会や人間への関わりについても、これと同じことがいえる。これは「テスト」「受験教育」「塾通い」に熱中しなければならぬせいでもあろう。
 (ハ) 消費生活のなかに埋没し、ものを大事にしなくなったり、ものが作り出されてくる過程、生産や飼育の過程をこまかく見たり、それについて考えたりしなくなってきている。
 (ニ) 生活する姿勢が受け身になり、自分から、さまざまなものごとに対して、意欲的・積極的・能動的にはたらきかけることがなくなっている。

(5) わたくしたちは、子どもたちを正確で豊かな日本語のにない手、自分のものになった言語のもちぬしに育てたいと願っている。それなのに、いまの子どもたちは、この面でも好ましくない方へさそいこまれている。
 (イ) 流行語や、ハイカラなことばや、おどけたことば、マンガの主人公の口にすることば、型はまりのいいまわしなどを好んで使うようになりつつある。あるいはまた、自分のものになっていない安っぽい教科書ことば、類型化されたおとなの世界のことば、古めかしいことばを好んで使うようにもなっている。

二  このような周囲

 あまつさえ、いまの子どもたちをとりまく、今日の政治・経済・文化・教育・風俗・習慣は、この子どもたちに向かって、ますます悪しき形成の助長をはかり、それを固定化させようともしている。そうするなかで一定の「管理」へとさそいこみつつある。子どもたちをとりまくそのような周囲とは、どのようなものであるか。この本(「いま なにを どう書かせたいか」)の内容とかかわる、ごく概略だけをここにあげよう。

(1) 学校教育、とくに表現指導などの主流は、まえにのべたような「ひとまとまりの文章」を書かせようとすることに対して、かってな「情緒本意の文章などを書かせるな」などとの批判をし、子どもの「発達」や「認識」ということを無視した作文教育をしようとしている。それは、一文一文の文の型や、文章の一般的な形式だけを練習させるスキル作文だとか、コンポジション作文だとか、また、いわゆる「想像作文」などというものである。いま、こんなものをおしすすめようとする作文教育がはびこりはじめている。
(2) 平和や人権の問題をさけて通ろうとする国語科の教育や社会科の教育が見られ、さらにそれに追随させようとする教科書づくり政策がある。
(3) 良識ある学者・研究者・教師などによって作り上げられてきた、すぐれた系統的なかな文字指導や文法教育を取り入れようとしない国語科教育や、それに追随させようとする教科書づくり政策がある。
(4) 日本のすぐれたかな文字文や、文章をかるく見、やたらと漢字を入れた文や文章を教えたがる国語教育がある。
(5) 子どもたちの人間的成長よりも、労働力やものと見なすところから生まれる受験体制から、人間の細やかな感情や意志が育てられず、批判精神や人間的連帯がもてなくなってきている。
(6) さらには、この受験体制と、悪しき政治・経済政策が、都市においては、異年齢の仲間と遊ぶことをさせなくし、農・山・漁村についても、「勉強」「勉強」ということが優先してしまい、体を動かしてはたらかせるということをさせなくなってきている。
(7) 核家族化や、両親の共働きによって、日常生活のなかでの祖父母、父母、兄弟姉妹とのふれあいがなくなってきている。
(8) 農・山・漁村でも、昔の村落共同体はくずれてしまい、昔はその中で年長の肉親、とくに祖父母からの文化的・精神的伝承が受けられたものが、しだいに姿を消す形になっている。
(9) あまりにもはやく、性・異性への関心をそそられることから、あやまった性・異性への意識を持たせている。
(10)消費生活のなかで、物質的要求のみの満足に幸福感をとらえるようになってきている。
(11)マスコミ文化や、商業主義的宣伝による激しい情報のうずのなかで、事実や真実を見つけられない受け身的なおとなや子どもが多く見られるようになってきている。
(12)マンガやテレビに心をうばわれ、人間的価値観が見いだされなくなり、思考のあり方についても、類型化や画一化されたものが見られるようになってきている。
(13)社会機構や生産機構の複雑化によって、おとなでさえも、その原因や過程、真の姿や意味がとらえられなくなっているのが、いまの社会の現状である。したがって、子どもたちには、それがいっそうつかみにくいものになっている。おとなたちも、子どもには、「そういうことには目を向けなくてもよい。」と教訓する場合が多い。
(14)部落差別や障害者差別のようなものが、形のうえでは「人権尊重」「民主主義の徹底」といわれながらも、またもや再現されることが多く、子どもたちにも、その影響がおよんできている。

三 このような地点からの「時代の課題」にこたえる再出発を

 一と二のことからわたくしたちは、右のような子どもたちを前にした、いままでにかってなかった状態のなかで、真に「時代性」にこたえる再出発をしなければならない。さきに書いた文章表現指導の「永遠性」(普遍性)を頭におきながら、今日のさしせまった「時代性」に見合うしごとを新しい形で展開しなければならない。
 そのため、わたくしたちはお互いの留意点、強調点とするため、つぎのような実践上の「合い言葉」をみんなで確認し、その合い言葉を読者である皆さんの前にも指し示し、ともに励まし合っていくようにしたい。つぎに指し示すのが、その「合い言葉」である。

① ものごとを、ありのままにとらえるすなおさを育てよう。
② ものごとを、こまやかにとらえる五感を育てていこう。
③ ものごとに関わっていく、意欲性・能動性・積極性を育てていこう。
④ ものごとをとらえるときの、持続性を根気強く培っていこう。
⑤ ものごとに関わり、また文章を書いていくときの集中性や辛抱強さを伸ばしていこう。
⑥ ものごとに関わり、また文章を書いていくときの意欲性・自立性・独創性を伸ばしていこう。
⑦ ものごとに関わり、また文章を書いていくときの積極性・集中性を培っていこう。
⑧ 情報過多、価値の多面化などといわれるなかでものごとから意味や美を見いだすときの選択力を身につけさせていこう。
⑨ ものやことの発生・出現や成長・生産の過程に、じっくりと注意を向ける成功を育てていこう。
⑩ 人間としての共鳴・共感の心を豊かに培っていこう。
⑪ ひとりひとりの子どもの個性を尊重していこう。
⑫ 自己の感性・感情・情動を大切にする態度を、すべての子どものものにしよう。
⑬ 真に人間的な、連帯性、協働性を培っていこう。
⑭ 知的体験と事実にもとづく実感とを、統一させるように指導していこう。
⑮ 確固たる知識と照らし合わせて、進歩についての自覚を持つようにうながし続けていこう。
⑯ 自己の言語でとらえ、自己の言語で書く力を育てていこう。
⑰ 認識力を発達させたり、感情を豊にさせていくことを、文章表現の指導を通してはかっていこう。
⑱ 教師としては、子どもの学習における自発性と、教師の指導性とを統一させた実践を、常に心がけていこう。
⑲ 教師の生命である理論の確かめと、生き生きとした実践との統一を、たえず心がけて、日々の教育生活を持続していこう。

強調したい指導題目

低学年

★ 生き物の動きをよく観察して、とらえたり考えたりしたことを題材に選ばせ、つづらせる。
★ 体と心を動かして、実際に確かめてみたことを題材に選ばせ、つづらせる。
★ ある日ある時、自分がしたことで、はっと気づいたことを題材に選ばせ、つづらせる。
★ 公園や街頭など、さまざまなところで、ふとであったことから、いままで経験したこともないめずらしいことに、積極的に興味を示したような題材を選ばせつづらせる。
★ 空想をたくましくして遊んだことを題材に選ばせつづらせる。
★ 生命が誕生するときの驚きや喜びを題材に選ばせつづらせる。
★ 自然に働きかけられたり、働きかけたりしたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 自分に仕掛けられた行為にひとつひとつ積極的に反応したことを題材に選ばせつづらせる。
★ 季節の移り変わりによって、生活のしぶりもかわっていく事実を敏感にとらえたことを題材に選ばせつづらせる。
★ ある願いを持ち、それを実現しようとして体を動かしたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 自然のなかで生き生きと遊んだことを題材に選ばせつづらせる。
★ 夢中になってしたことから何かの発見をしたことを題材に選ばせ、つづらせる。
★ ある時、ある所の、ある状況のなかで人が言ったつぶやきや、短いことばを聞き逃さないでとらえたような題材を選ばせつづらせる。
★ 何日もかけてひとつのことを粘り強く追い続けてわかったり、感じたりしたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 本気になって働いたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 自分から進んでお手伝いや仕事を見つけて取り組んだことを題材に選ばせつづらせる。
★ 人がさまざまに持っている人柄から学んだことを題材に選ばせつづらせる。

中学年

★ 日常生活のなかで小さな心のいきかいを大切にしたような題材を選ばせつづらせる。
★ ひとつのことをしつこく追い続けたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 自然のものを使って工夫して遊んだことを題材に選ばせつづらせる。
★ 祖父母、父母から伝えられた遊びをすることから喜びを得たような題材を選ばせつづらせる。
★ 昔から伝えられている「もの」を作ることに参加したことを題材に選ばせつづらせる。
○ 生き物の習性について、強く心を動かしたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 弟や妹が生まれたり、あるいは年寄りや壮年、青年、同世代のものなどが命を失うことがあったら、必ずそれを題材として取り上げつづらせる。
★ 肉親や他人のきびしい言動のうらにあるやさしさを見つけたような題材を選ばせつづらせる。
★ いつもとは違った父母の態度・様子に気づき、そのことをもとに、これまでとは別の角度から、父母について考えたり、感じたりしたような題材を選ばせつづらせる。
★ 少しばかり年長者である立場から、自分の妹や弟、近所の幼少な子どもの心理や性格を、ある事実からとらえたような題材を選ばせ、つづらせる。
○ 祖父母が孫に対して愛情を持っているという事実を題材に選ばせつづらせる。
★ 友達のことを気づかい、自分から行動したことを題材に選ばせ、つづらせる。
○ 年長者から聞いた話で、意味があると考えたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 人々とふれあうことから、思っても見なかったことに気づいたり、びっくりしたようなことを、自分の題材として選ばせつづらせる。
★ 公園や街頭というような、人々の多くいるところで、ふと出合ったことから、いままで経験していない、めずらしいことに興味や関心を示しているような題材を選ばせつづらせる。
○ 父母の仕事ぶりを目のあたりに見て、父母に対する考え方が変わったり、深まったことを題材に選ばせつづらせる。
★ 本気になってみたり、聞いたり、調べたりしたことから、ひとつの考えを導き出したような題材を選ばせつづらせる。
○ すでに亡くなった祖父母の事実を、自分との関わりでとらえているような題材を選ばせつづらせる。
○ お金を無計画に使って失敗したことをかえりみて、よい結果が生まれるように工夫し、実行したことを題材に選ばせつづらせる。
★ 非科学的な生活習慣や行事をとらえて、批判的に考えたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 宣伝、流行を現実の生活と対比して考えたり、感じたりしたことを題材に選ばせつづらせる。

高学年

★ 比較的めずらしい体験をしたとき、不思議に思ったり、疑問に思って、それについて積極的にたずねたり、興味を持って調べたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 家族構成に変化があったので、生活の姿が変わっていくような題材を選ばせつづらせる。
★ おとなが持っている農耕、畜産の技術や知識について、事実から学んだことを題材に選ばせつづらせる。
○ 家の仕事に参加するなかで、このように仕事をしているわけを追求したような題材を選ばせ、つづらせる。
○ 細かい点まで気を配って仕事をしたので、よい結果を得た、その喜びを題材に選ばせつづらせる。
★ 心の内面からふりかえってみたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 自然環境がかわることによって生活が変わっていく事実をとらえたような題材を選ばせつづらせる。
★ 異性に対し、いままでの考え方について改めたことを、事実でとらえたような題材を選ばせ積極的につづらせる。
★ よく観察したり、調べたりしたことをもとにして、ひとつの結論を導き出したことを積極的に題材として選ばせつづらせる。
★ 消費生活にも目をとめさせ、それについて自分が考えたり、他人のいうことを聞いたりしたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 生まれてから今までの、自分の身体のことについて意識的に考えたり、反省したりしたことを題材に選ばせつづらせる。
○ 他人の心理の動きに自分が積極的に対応し、行動したことを題材に選ばせつづらせる。
★ あるものごとに対して、自分の立場以外からも本気になって考えたことを題材に選ばせつづらせる。
○ 一緒に暮らす父母、祖父母のことについて、丹念に聞き書きすることから、人間の性格についてとらえたり、自分の考えを導き出したような題材を選ばせつづらせる。
★ ひとりの人間をさまざまな角度から見つめ直し、その人間のことをとらえたような題材を選ばせつづらせる。
○ すでに亡くなった人について、今日の評価を持って、その人の生き方をとらえたような題材を選ばせつづらせる。
○ 祖先が残した伝統や民間伝承を、年配者から聞いてとらえなおしたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 他の人が何かに熱中したり、集中したりしている事実をとらえたような題材を選ばせつづらせる。
○ 自然の属性や法則についてとらえたり、考えたりしたことを題材に選ばせつづらせる。
★ マスコミ、その他の情報を事実で確かめて考えたり、感じたりしたことを題材に選ばせつづらせる。
★ 教科で学習したことから考えて、事実のとらえなおしをしたり、疑問が解決したり、新たな疑問をもったことを題材に選ばせつづらせる。

古希をこえられた国分先生にささげる

 国分先生のご自宅で、月2回の勉強会を我々のために作って下さった。その時に、今まで考えてきた「指導題目」にあった作品をかなり集めたので、本にした方がいいという先生の勧めによって、低中高の3部作を本にしていただいた。その折にⅠ「永遠のの課題」としての文章表現指導とⅡ「時代の課題」にこたえていく文章表現指導 この2つの理論的な文章を我々のために書き下ろして下さった。
 第2部私達の実践的視点と具体的展開という我々の「指導題目」に沿った展開例を載せて発行した。各3部作の中扉に「古希をこえられた国分先生にささげる」と我々の感謝の気持ちを書いた。
2012.4.3(火)

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