子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

2014年度豊島作文の会 活動報告並びに2013年度活動方針案

2014年度豊島作文の会 活動報告並びに2013年度活動方針案

はじめに
 次の文章を読んでみたい。
1967(昭和42)年2月 母への手紙から 
 お母さん僕の憎い奴は、僕を正常でない状態にして犯人に作り上げようとした奴です。神さま―。僕は犯人ではありません。僕は毎日叫んでいます。ここ静岡の風に乗って世間の人々の耳に届くことをただひたすらに祈って僕は叫ぶ。お母さん人生とは七転八起とか申します。最後に笑う人が勝つとか申します。又、皆さんと笑って話すときが絶対きます。
1980(昭和55)年2月 息子さんへの手紙から
「殺しても病気で死んだと報告すればそれまでだ」といっておどし罵声をあびせ棍棒で殴った。そして、連日二人一組になり三人一組のときもあった。午前、午後、晩から11時、引続いて午前2時まで交替で蹴ったり殴った。それが取調べであった。
 息子よ、……必ず証明してあげよう。お前のチャンは決して人を殺していないし 、一番それをよく知っているのが警察であって、一番申し訳なく思っているのが裁判官であることを。チャンはこの鉄鎖を断ち切ってお前のいる所に帰っていくよ。
 48年間無実を訴え続けてきた袴田巌さんは、再審が決定し、釈放された。翌日の朝日新聞の天声人語は、次のような記事にした。
「よく知られる冤罪(えんざい)事件に「徳島ラジオ商殺し」がある。事件を丹念に調べた作家、故・開高健さんの言葉を、かつての小欄が引用している。「事件を調べていると、この国では一度トゲにひっかかったらもう最後だと思わせられた」と▼いったん「犯人」と見られたら最後、もがけど叫べど晴らすことは至難になる。「夫殺し」で懲役刑に服した富士茂子さんの再審が決まったのは、69歳で他界した後だった。人生の時間を容赦なく吸い取り、極刑なら人生に終止符さえ打ちかねない。無実の罪の罪は深い▼1966年6月30日の未明、静岡県で一家4人が殺された。その夜、東京ではビートルズの日本公演があった。袴田巌(いわお)さん(78)が獄中で送った歳月は、48年におよぶ▼無実を叫びつつ、死刑の執行は今日か、明日かとおびえる中で精神を病んでいったとも聞く。矛盾の多い証拠は捏造(ねつぞう)の疑いが持たれていた。再審開始を認める静岡地裁の決定は、むしろ遅すぎた▼ラジオ商事件の富士さんは、獄中でこう書いている。「検事が人間であった事に一番驚いた。逮捕前まで神様のように思っていたからだ」。人間であるからには、誤りも過ちも、あるいは故意もあるかもしれない。検察は面子(メンツ)で再審の扉を閉めに走ってはいけない▼袴田さんは元プロボクサーだった。支援してきた元世界王者の輪島功一さん(70)は「やったという感じ。15ラウンド最後のゴングだ」と喜んだ。ボクシングなら戦いすんで、確かな判定を待つのみである。」3/28(金) 天声人語

画期的な判断

 村山裁判長は「捜査機関が重要な証拠を捏造(ねつぞう)した疑いがあり、犯人と認めるには合理的疑いが残る」と判断。「拘置の続行は耐え難いほど正義に反する」と刑の執行停止(釈放)も決めた。48年間と言えば、人生の大半である。権力とは、恐ろしいものだ。この裁判官の将来が心配だ。それは、1970年7月17日判決(東京地裁)(杉本判決)は、家永三郎編集の高校社会科教科書(三省堂)で国の検定意見の一部を違法とした。杉本裁判長らはその後の待遇面で不当な取り扱いをされた。国は、上告し高津判決で逆転判決で、検定に問題なしとされ、最高裁で、家永三郎側敗訴になる。32年間争ったことになる。
 秘密保護法が通り、生き苦しい。このことを今でも、ずっと追及しているマスコミは、数少ない。東京新聞は、数少ない気骨のある新聞社である。
 それにしても、政治家は嘘つき集団ではないかと、つくづく思う。特に自民党の横暴は、目を疑うことが、次々におこっている。
 選挙前の公約は、ほとんど反故にされている。「自民党のウソ」とネットで検索すると、
「自民党が密かに原発ゼロを撤回!原発新設を示唆!選挙では「原発廃炉の実現」を公約に掲げていた嘘つき自民党!」と言う文章が出てくる。選挙前には、あまり言ってなかった集団的自衛権もしかりだ。
「集団的自衛権を使えるように、解釈改憲する」とは、つまりこういうことです。「憲法の読み方を変えます。戦後ずっと、日本は憲法9条がある以上、集団的自衛権を行使することは許されない、と考えてきましたが、それは間違いということにします。今日からは、憲法9条のもとでも、日本は集団的自衛権を行使して、戦争できるということにします。」このような答えが返ってくる。憲法改悪をしようとするには、多くのハードルがあると考え、20才選挙権を18才にしようとしたり、国会の3分の2の賛成を過半数にしようと画策している。
 NHK籾井会長の発言も、毎日のように問題を起こしている。
 放送内容の質問について「日本政府と懸け離れたものであってはならない」。慰安婦の質問について「今のモラルでは悪いんですよ」としつつ、補償問題は日韓基本条約で解決済みと述べ、「戦争をしているどこの国にもあった」などと述べている。
 NHKの経営委員を務める埼玉大学名誉教授の長谷川三千子氏(67)が文集に寄せた文章が波紋を広げている。拳銃自殺を称賛している上、象徴天皇制を否定するともとれる内容だからだ。長谷川氏を経営委員に任命したのは安倍政権だ。その文章とは、
 文集は1993年10月20日に朝日新聞社東京本社の応接室で拳銃自殺した右翼団体幹部、野村秋介氏(当時58)の没20年を機に、13年10月に発行された。
「野村秋介氏が二十年前、朝日新聞東京本社で自裁をとげたとき、彼は決して朝日新聞のために死んだりしたのではなかつた。彼らほど、人の死を受け取る資格に欠けた人々はゐない。人間が自らの命をもつて神と対話することができるなどと露ほども信じてゐない連中の目の前で、野村秋介は神にその死をささげたのである」
 NHK経営委員を務めている小説家の百田尚樹(ひゃくたなおき)氏が、都知事選で田母神候補の応援演説で他の候補者たちに対して、「人間のクズ」というような問題発言をした。この2人も安倍総理と、人脈のある人である。野党の追及があっても、この3人は、辞めようとはしていない。それは、バックに安倍がいるからである。マスコミも、それほどしつこく追求していない。
 安倍首相は、東京オリンピックを決定する前の演説で、
「汚染水による影響は福島第一原発の港湾内で完全にブロックされている。日本の食品や水の安全基準は世界でも最も厳しく、健康問題は今もこれからも全く問題ないことを約束する」と強調した。いや、福島の子どもたちに甲状腺がんが多数出ているのに、今後健康被害がないだなんて約束できない。こんな大嘘を、世界中の人々に発信した。日本のマスコミは、このウソをほとんど沈黙した。「王様は裸だ。」と言う童話を思い出す。みんなあれはウソなのに、オリンピックが決定したので、わざわざ問題にするなという風潮だ。
「アベノミックス」と言う言葉が、流行っている。テレビ局に出るコメンテーターは、極力その言葉を使ってほしいと依頼されていると言う。いわんや反アベノミックスなどということばを使う人は、テレビ画面から消えている。金子勝・落合恵子・佐高信・アーサー・ビナード・小出裕章などという人は、テレビ局は、歓迎しない。東京新聞で、斉藤美奈子や鎌田慧や浜矩子などのコラムを読むと、痛快な気分になる。反原発の活動家広瀬隆や小出裕章などの考えは、テレビではほとんど扱わない。ラジオでは、文化放送などが番組によっては、コメンテーターとして出てくる。
 反原発問題一つでまとまっていた市民運動が、都知事選で割れてしまったことは、本当に残念だ。今相手を批判して運動を盛り下げるべきではない。
 豊島作文の会は、様々な人々が集まってくる会である。残念ながら、若い人が入ってこないで、現役は減る一方である。実践報告もやりづらくなってきたので、若い人の参加を工夫したい。
 豊島作文の会は、今年度も今まで以上に、下記の目標を大切にして歩いていく。
1.目標
*子供たちが、自然や人間や社会に自ら積極的に関わり、現実をしっかりとらえることができるようにします。
*こどもたちが自分の表現したいことを、正しく豊かな日本語を使って、書き表すことが出来るようにします。
2.具体目標
(1)誰もが、何でも言い合えるクラスの一員として、自覚できるクラスを目指します。(学級集団作り)
(2)こどもたちが、生活の中から、値打ちある題材を選び出す力をつけます。(題材論)
(3)日記指導を大切にしながら、生活のしぶり、書きぶりの良さを赤ペンで認めながら、書く意欲を伸ばしていきます。(自主的作文指導)
(4)指導題目を学期に1回程度は立てて、「指導過程」を大切にしながら、「ひとまとまりの文章」を綴らせます。(意図的・計画的作文指導)
(5)「ある日型」の1回限りの出来事を、ていねいに書かせます。
同時に、高学年は、「いつも型」のたび重なる出来事を説明するような文章に挑戦させます。
(6)詩を書かせることを大切にしながら、その実践を提案します。
(7)作品研究をし、値打ちある作品を読みあいます。「日本児童・生徒子ども年刊文詩集」「東京の子」
(8)作文教育の指導理論を学習していきます。「作文と教育」な ど。
(9)全国大会や東京大会や国分一太郎研究会(山形と東京)に積極的に参加していきます。本年度は、日本作文の会の全国大会が北  海道で行われます。新しい会員を増やすチャンスでもあるので、  力を入れます。
(10 )若い人が、職場に増えてきているので、作文教育の大切さを訴えていきます。この会にも、積極的に誘うようにします。
2014年度 豊島作文の会 活動計画 定例の会を基本的には、第2土曜日。土曜授業開始の区は、第3土曜日が多いのではないか。
 現役の人が参加しやすいのは、金曜日ということも年に何回か設定してもいいのかとも考えている。

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