子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

36号

はじける芽36号

高学年作文(4・5・6年)年間計画

何をどのように綴らせていくかー今年度参考資料

指導題目(子どもに綴らせたいテーマ。誰もがそのことにかかわれ ば書けるもの。)

☆○年生になって、担任発表した日の出来事をじっくり思い出し、出来事のあった願に、「…でした。」「…しました。」と過ぎ去った言い方で、生き生きと書いてみよう。

・何年生になっても、担任発表の日の出来事は印象深く、心の中に強く残るので、子ども達にその日の出来事を順序よく思い出して書ぐ事を教えたい。

☆O年生になって、友達や家族や先生との事で、心や体を生き生きと働かせた事の中で、心の中に強く残ったことを、自分や相手のしたことゃしゃべったこと(会話)をよく思い出して、ていねいに書いてみよう。

・関わりを持つことは、自分が働きかけたりかけられたりしていくことだ。自分と相手の動作(会話を含む)をじっくり思い出して書かせたい。

☆ふだんの何気ない日常生活の中で、心の中に強く残った感動を切り取り、情景が浮かぶように写し取って書いてみよう。

・「詩のノート」を学期はじめには全員にも足せ、すぐれた詩をていねいに視写させ、声に出して読ませたい。詩のリズム・比喩・表現形態などつかませる。
・黒板にすぐれた詩を毎週書いたり、プリントにのせたりしていく。
・先生・家庭・友達・自然・社会と題材を広げて、自分の詩も書いていく。
 

☆長い休みでないと、体験できなかった事を、説明も入れながら、誰にでもわかるようにていねいに思い出して高いてみよう。

・休み前に、予告しておく。どこかに出かけた文ばかりでなく、何気ない生活の中で値うちある出来事に出会ったりした事などを取り上げさせる。

☆学校生活の中で、自分が友達や先生などと積極的にかかわった事で、ずっと心の中に残っている事をよく思い出して書いてみよう。

・運動会・学芸会・展覧会・移動教室などの行事に関わった事も含まれる。
・何日間かとりくんできた中で、今までの自分と変わってきた事に気づく事など。

☆消費生活や世の中の出来事など、新聞やテレビの報道を考えながら、自分の生活とつなげながら疑問に思ったり、聞いたり、腹がたったり、びっくりしたりと、心の中に強く残ったことをを、事実をていねいに調べながら書いてみよう。

・家族の何気ない会話、ニュース番組などに注目させ、関心を持たせる。
・その年でないと書けないような事件・出来事などを取り上げさせたい
・消費生活では、お金・物など具体的にしっかりとらえて書かせたい。

☆冬休み生活の中で、ふだん出来なかった遊びや、暮れから正月にかけての出来事で、心の中に強く残った事を、場面を切り取り詩に書いてみよう。

・大掃除・除夜の鐘・もちつき・たこあげ・お年玉・百人一首・カルタ・七草。

☆年長者から聞いた話で、値うちのある出来事を見つけ出し、それを会話や相手のしぐさなどにも注目させ、ていねいに書かせてみよ う。

・3月10日の東京大空襲へ向けて、戦争体験者の声を直接聞かせたい。
・戦争中のくらし・食べ物・そかい・兵隊生活・当時の教育・空襲等にとりくむ。
・あらかじめ聞く内容を語り手に伝えておく。インタビューの仕方を練習する。
・相手の語った内容をさらにつっこんで聞いたり、感じたことは(…。)でくくる。

 新指導要領が実施され、2年自の年を迎える。高学年5、6年は国語の時間が週六時間になる。その中で、作文には第1学年から4学年までは年間1O5単位時間(週3時間)、第5・6学年は年間70単位時間(週2時間)程度配当すると、文部省も書いている。
 時間割を作ったら、高学年では2時間作文の問問を割り当ててやる
位の配当時間になっている。習字・図書も入れなくてはならない。たしかに、新しい教科書になり、どこの会社も目次だけみるとページ数も増えたようになっている。しかし、その中身を見ると、漫画を見て作文にするとか、教室の時計になったつもりで作文とか、想像作文にうつつを抜かしている教科書が出てきた。事実をていねいに思い出し、ものや事に積極的に関われるような賢い子に、作文で育てたい。

★意図的・計画的作文指導

 指導題目を立てて、一斉に子どもに書かせることは、学期に1~2回程度である。題目よっては、取材・構想・記述・推敲(推考)・鑑賞まで10時間~15時間まとめてとることもある。
 個人指導の事もあるが、一斉授業の形で全員にとりくませる。
1時間~2時間で行う授業
①いつ誰がどこで何をしたかがわかる文。
②その時しゃべったことは「…。」会話で書く。
③心の中で感じたことは、(…。)で書く。
④読み手がわからないことは、説明も入れて書く。
⑤気がついたらまわりのようすも書く。
⑥色や形、大きさ、におい、味わい、痛い、あついなど覚えていた
ら五官を十分に働いたことを思い出して書く。
(以上文章を書く六つの大事なこと)
右の六つの事を学期の始めの頃に、具体的文章にそくして1時間ご
と位に7~8時間とる。
 この六つは大事なので、もぞう紙など教室の目立つ所に1年間張
っておいてもよい。

★日記指導・詩のノートについて

 日記指導は、子どもがいつでも書くかまえが出来るので、教師の負担にならない程度に1年間継続したい。1日5~6冊位なら何とかその日に読んで返せる。
 詩のノートも1週間に1~2回程提出し、感動を切り取るかまえもつけさせたい。

★生活のしぶり(心や体の働かせ方)

 生き生きとした作品、値うちある作品の作者は、生活のしぶりが良い。物や事に心を十分に反応させ、五官を十分に働かせたり、うっかりすると、気のつかない事に眼や耳や鼻などが、すぐに反応し、そのことにかかわろうとする姿勢。
 この生活のしぶりのかかわり方を思い出し、それを文章に表現していく。

★書きぶり(文章の細かい書き方)

 生活のしぶりがダメならば、感動して心が揺れ動かないわけだから文章も書けない。仮に書いても感動は伝わらない。
 生活のしぶりがよければ、あとはそれどのように文章化すればよいかという事になる。
 それは、先にあげた文章を書く六つの大事な事を意識しながら、じっくり思い出して書いていけばよい。

★再生能力

作文力をつけることは、この思いだしを順序立ててきちんと出来るようにすることになる。ものや事にじっくり積極的に関われる子ほど、ていねいに思いだしが出来る。

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