子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

作品1. 始業式の出来事

作品1. 始業式の出来事

ドキドキの始業式      六年 女子

(うわぁ・・・。やっぱ緊張する。ちゃんと自己紹介できんのかなぁ。)
 そう思いながら、ずっと先生の話を聞いていました。始業式を校庭でやるのは、初めてです。先生の発表が終わった時、
「それでは、転入生を紹介します。」
と校長先生の声が聞こえました。私は、ますます緊張してしまい、ずっと同じ所を見ていました。
 みんなが自己紹介しているのを見ていて、
(みんな上手だなあ。)
と感心していました。
 ついに私の番がやってきました。緊張しながらも、
「世田谷区から来ました。六年魚住咲希愛です。えっとここに来たばかりで、何も分からないので、教えて下さい。」
と笑顔で言えました。
(ふぅ・・。一応無事終わった。)
と思ったら、みんなに、
「早口だぁ。」
と、口々に言われ、
(やっぱな。緊張しすぎだよな。)
と自分でも思ってしまいました。
 六年の列に入ったら、
「よろしくね。」
と言って、一番後ろに行きました。でも、驚いたことに、みんな背が高いので、
「ここのクラスのこって、みんな背が高くない?前の学校の男子は、特にチビばっかでさ。」、
と前の小平さんに言ったら、
「そうだよね。何でだろ。うちも三月に来たばっかしで、ここのとこあんま分かんない。」
と言っていました。
 校歌を習う時、六年の声がぜんぜん聞こえないので、こそこそ話で、周りの子に,
「ねぇ、何でみんな歌わないの。」
と聞くと、
「えぇ、だって分かんないし、恥ずかしいじゃん。」
と言われました。私は、歌が好きなので、あまり理解できませんでした。
 写真を撮ってから、下駄箱に行くとき、女の子達が、
「一緒に行こう。」
と言ってくれて、みんな優しいなあと思いました。
 教室に行ったら、男の子達がいきなり大声で、怒鳴ったりして、すっごく騒がしくて、(ふんいきやっぱ違うのかな。)
と思ったけど、かなりイライラしてしまいました。斉藤先生に、
「騒いだり、いじわるされることもあるけど、みんなそれぞれいい子だから、でも、嫌なことや許せないことがあったら、すぐに言って。」
と教えてもらいました。そのこともふまえて、これからの一年間、友だちたくさん作って、助け合い、楽しく過ごしたいです。

始業式の日の出来事を、ていねいに思い出して書いています。書き出しを、心の中で思ったことから、書いているのもいいです。全校生徒の前で、自己紹介を  するのは、 心ドキドキするものです。周りの様子も、よく観察しています。

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