子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

10月8日(水)御嶽山の爆発

10月8日(水)御嶽山の爆発

 我々が子どもの頃までは、日本列島の中に、活火山、休火山、死火山という3種類の山があることを教えられた。かって歴史上爆発したことのある山だが、現在は噴火していない山を休火山といった。富士山などは、その代表者であった。浅間山や、桜島などは、現在も火山活動を続けているので、活火山といった。爆発した形跡のない山を、死火山といった。今回突然の爆発を起こした木曽の御嶽山(おんたけさん)は、死火山だった。1979年までは。それが、この年に突然爆発を起こしたのであった。だから、今では、活火山、休火山、死火山という呼び名をしなくなった。特に水素爆発は、事前の兆候があまりないといわれている。専門家にいわせると、それなりに、色々な変化が起きていたらしい。

紅葉の美しいお昼の急な爆発

 紅葉の季節だったので、たくさんの人々がそれを楽しみに登っていたようだ。2014年9月27日11時 52分(日本時間)に発生したとされる。55名の人々が、なくなった。まだ10数名の人たちが、行方不明だ。命からがら、下山した人たちの肉声や動画などを見て、その時の爆発のすごさが伝わってくる。社説や、コラムで色々取り上げていた。

日本百名山の1つ

〈この山は別格である〉。深田久弥(きゅうや)の名著『日本百名山』は木曽の御嶽山(おんたけさん)をそう形容している。〈北だの、中央だの、南だのと、アルプスは混みあっているね、そんな仲間入りは御免だよ、といいたげに悠然と孤立している〉▼美しく神々しい信仰の山が突如、牙をむいた。国土交通省の定点カメラの映像を見ると、噴煙が巨大な雲のように湧き起こってまず谷を埋め、その後に天をついて立ちのぼっていく様子がわかる。大量の火山灰が頂上付近にいた人々に襲いかかった▼気象庁によると、今月10日と11日に火山性地震が多くなり、以後減っていた。これを噴火の前兆とは判断し難かったという。では、まったくの不意打ちだったというべきなのかどうか。たまたま2週間前に登った同僚記者も地震情報は聞いていた▼標高3千メートルを超える山にしては挑戦しやすいとされてきた。山小屋が多く、避難小屋もある。ちょうどこの時期、紅葉も見ごろにさしかかっていた。親しみやすさに安心して頂を目指した人々には、むごすぎる山の仕打ちである▼もともと死火山といわれていた。1979年に有史以来はじめての噴火が起こって、実は活動していることがわかった。大自然はどこまでも知られざる一面を秘める▼深田はこの山を、まだ大部分のページがカットされていない〈厖大(ぼうだい)な書物〉にたとえていた。発見や驚きが尽きない山ということだろう。今回、新たに開かれたページは私たちに厳しく教えている。畏怖(いふ)を忘れるな、と。 9/28日(火)朝日新聞朝刊「天声人語」

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