子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

3月19日(木)朝日の投書欄

3月19日(木)朝日の投書欄

 朝日の投書欄を読んでいたら、森村誠一さんが投書をしていた。全く同感であるので、ここにその文章を載せておく。

作家 森村誠一(東京都 82)

 安倍政権の暴走は加速の一途をたどっている。憲法9条を無視して、自衛隊を事実上の「日本軍」にしようとしている。いつでも、地球上のどこにでも戦場の時空を拡大して「戦争自由国家」に改造したいようだ。この方針には、憲法のために国があるのではないという考えが透けて見える。
 9条がなぜ生まれたのかを思い起こしたい。多数の国民を失い、国民ひとりひとりの人生を破壊し、日本全土を焦土と化した戦争を二度と繰り返さない決意が、9条を生んだのだ。
 それを、あろうことか一内閣が、他国の軍事的脅威に対応するためと称して国家の最高法規を解釈改憲で変えようとしている。それは当然、日本がかつて侵略した国家に不信感を生む。潜在的な仮想敵国の日本への敵意をあおる。
 軍国主義国家として悪名高かった日本が永久不戦を世界に宣言した事実を立法府も忘れ、国民の反対を押し切って、最高法規である憲法に平然と違反することをしようとしている。
 いまの政権は、大量殺人を犯そうとしている。それを阻止することが、国民の代表の役目のはずである。

 この日は、次の記事を特集のような形で、どこの新聞社も取り上げていた。東京新聞も、朝日新聞もこの問題を取り上げていた。この発言が出てきたときに、ヤジもなかったと言うから驚いた。

一昨日の国会の予算委員会の驚くべき発言

 忘れないように、これも記録に載せておこう。 

八紘一宇(はっこういちう)と言う発言をした三原じゅん子

「日本が建国以来、大切にしてきた価値観、八紘一宇(はっこういちう)」――。三原じゅん子・自民党参院議員(50)の発言は唐突だった。戦後70年の国会で、かつての戦争遂行のスローガンがなぜ?

三原議員が質問中に発言

 16日の参院予算委員会。三原氏は国際的な租税回避問題についての質問で、八紘一宇とは「世界が一家族のようにむつみ合うこと」だとし、グローバル経済の中で日本がどう振る舞うべきかは「八紘一宇という根本原理の中に示されている」と語った。
 そもそもどんな意味なのか。田中卓・皇学館大元学長(日本古代史)によれば、由来は日本書紀にある。神武天皇が大和橿原に都を定めた時に「八紘(あめのした)をおおいて宇(いえ)に為(せ)んこと、またよからずや」と語った。地の果てまで一つの家とすることは良いことではないか、との意だ。

大正時代に宗教家が造語

 ここから「八紘一宇」を造語したのが、国家主義的な宗教団体「国柱会」の創設者、田中智学だった。
 大谷栄一・佛教大准教授(近現代日本宗教史)によると、田中は1913(大正2)年、機関紙「国柱新聞」で初めて八紘一宇に言及。著書「日本国体の研究」で「悪侵略的世界統一と一つに思われないように」としたが、やがて「日本が盟主となってアジアを支配する」という文脈で使われるようになる。
 第2次近衛文麿内閣は40(昭和15)年、「基本国策要綱」を決定。「八紘を一宇とする」精神にもとづき「先(ま)づ皇国を核心とし、日満支の強固なる結合を根幹とする大東亜の新秩序を建設する」とした。当時、日中戦争は泥沼化し、翌年には太平洋戦争に突入する。
 戦争推進の国民的スローガンの一つとして「八紘一宇」も使われ、当時の小学生は習字で書き、朝日新聞も「八紘一宇の大理想のもと父祖の大業を継ぎ……」などと戦争を支持した。
 こうした歴史を背景に、この言葉に複雑な思いを抱く人は少なくない。

複雑な思い、昭和天皇にも

 昭和天皇は79年10月、国体開会式出席のため宮崎県を訪問。当初、県立平和台公園にある「平和の塔」で歓迎を受ける予定だったが、広場に変更された。40年に建立された塔には「八紘一宇」と刻まれていた。
 当時の侍従長による「入江相政(すけまさ)日記」の同年9月の記述には「八紘一宇の塔の前にお立ちになつて市民の奉迎にお答へになることにつき、割り切れぬお気持がおありのことが分り……」とあり、昭和天皇の意向が場所を変えた理由だったことを記している。
 中曽根康弘元首相も83年、国会で「戦争前は八紘一宇ということで、日本は独善性を持った、日本だけが例外の国になり得ると思った、それが失敗のもとであった」と述べた。
 三原氏は取材に「侵略を正当化したいなどと思っていない」と文書で回答し、「『人類は皆兄弟としておたがいに手をたずさえていこう』という和の精神」を伝えたかったとした。
 前坂俊之・静岡県立大名誉教授(ジャーナリズム論)はこう指摘する。
 「八紘一宇は侵略のキーワードで、三原氏の質問は全く関係ない問題に誤用した発言だ。終戦70年の首相談話が問題となっている時期に、グローバルな政治情勢の判断を欠いている」

大変な時代になったものである。

 政党助成金の違反があっても知らなかったで、なんの責任も問われない。内閣総理大臣も、堂々とそれを発言して、責任をとらない。マスコミも、それを厳しく問わないでいる。「悪いことをして、知らなかったから許される。万引きをしても、あとで返せば正しいことになる。」小学校の道徳の本に見本として載せた方が良い。

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