子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

11月19日(日)農薬のことを考える

11月19日(日)農薬のことを考える

社会の勉強  5月22日(月)の日記より 5年男子

きのう、ぼくが、
「社会の勉強の農薬のこと教えて。」
とお母さんに言いました。
「おばあちゃんに聞いた方がわかるから電話して。」
と言いました。ぼくが、
「いなかのことばはわかりにくいし、声が小ちゃいからお母さん電話して。」
と言いました。お母さんが、
「うん。」
と言って、お母さんが電話をしたら、お母さんが、
「おばあちゃん、かいものに行くからまだ。」
と言いました。
 30分位テレビを見てました。お母さんが電話で、農薬のことを話してノートに書きました。

田中君のお母さんの日記のそえ書きの文より

 農業について、いなかの(徳之島)の母に電話で聞きました。
農薬はどうして使うようになったのか。農作物を毛虫、青虫を『くじょしいよ』(くじょする)と方言で言ってました。旭には標準語と方言で言うので、すこしわかりにくいみたいです。家では農薬は使わないそうです。体に悪いのでいつも気にして、毎日朝5時に起きて、畑に行き、無視がいたら手でとりのぞくようです。
私たちに、おいしい野菜を送ってくれます。
 いんげん、じゃがいも、かぼちゃ、にんじん、カリフラワー、その他にも色々。ホウレン草は甘くてやわらかくて、土のにおいがしておいしいです。2000年の一枚文集より

社会科の勉強が色々広がって来てうれしい!

 教科書や資料集に出ていることは、日本全国どこにでもあてはまることが書かれています。だから、自分の生活を出発にして考えていくと、さらに深まった学習になっていきます。田中君のお母さんのふるさと徳之島にわざわざ電話をして、農薬のことを調べてくれました。お母さんがそえ書きしてくれた文の中には、色んなことを教えてくれます。徳之島はどこにあるか地図で確認してください。今注目の沖縄の近くの島です。昔ここに世界一長生きの泉重千代(しげちよ?)さんという人が元気に過ごしていたところでも有名な島です。
☆ 農薬は虫たいじのために使われている。
☆ 田中君のおばあちゃんは、農薬を使っていない。
☆ 農薬は体に良くない。(農薬をまくときに、体にふれたり、鼻や口を通して体に入る。)
☆ 朝早く畑に行き、虫を手で取る。
☆ 田中君の内は、無農薬の野菜がおばあちゃんの所から送られてくる。(有機栽培)

日記の大切さ

 この文章を読むと、日記の大事さがよくわかる。社会科の学習での課題を、家に帰って母親と相談して、このように大切な情報を書いてくれたのである。日記がなければ、このような情報は、本人にも伝わらないし、私の所にも伝わらない。やはり、日記は本当に大切である。今、教科書から、「作文」という文字がなくなり、課題を与えられた文章を書かせられている。題材を自分から探して見つけることに値打ちがあるのに、それが出来ないところが、最も致命的である。来年から実施される指導要領には、「作文」という文字は、ない。教科書もそれに準じて作られるので、再び10年間、文章表現力はさらに低下するだろう。しかも、道徳が教科に組み込まれ、評価の対象になった。建前だけに生きる、子どもたちがますます、増えていくだろう。

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