子どもたちの文章表現指導を誰にでも出来る一般化理論の構築・えのさんの綴り方日記

11月19日(日)17年前の子どもの作品

11月19日(日)17年前の子どもの作品

米はおいしい 5月11日(木)の日記より 5年男子

 おととい家で、ぼくがお米をとぐことになりました。ぼくが家で休んでいると、母がとつぜん、
「お米買って来たから、宿題しなさい。」
と言うと、ぼくは、
「わかった。」
と言いました。一合《のカップ》に米をたくさん入れると、ザラザラザラザラと音がしたような気がした。その後、3合をボールに入れ《ました。》1合は160グラムでした。すると、ドアが開くような音がした。ヒュードスン。ぼくは、
(なあんだ、なつみか。)
と思うと、思った通りなつみが帰って来ました。なつみは、小3で8才の妹です。なつみがドタドタと台所に向かって来る音がした。するとなつみが、
「何つくってんの。」
とたずねて来たので、母が、
「お米作てんのよ。」
と言い返すと、なつみは、
「ふーんなんだ。お米か、じゃあドッジボール行ってくる。」
と言った。
 その後、3合をボールに入れて米をゆすぐと、シャキシャキと音が聞こえました。手をボールの中の水に入れると、気持ち良かった《です。》
遊びから帰って来たら、母が、
「米がたけたわよ。」
と言ったら、ぼくは、
「え~今食べるの。」
といやな顔で言ったら、母が、
「たきたてがおいしいんです。」
とおこったように言いました。仕方がないから食べると、あまみがあってほくほくしていた。ぼくは、心の中で、
(米がうまく感じたのは初めてだ。)
と思いました。

米の値段は高いのか

 米の値段は、高いのでしょうか。みんなで一カップ(一合)の重さを量り、その値段が計算出来ました。一カップの米の値段が、七十円から八十円でした。米一カップは大人のおちゃわんで二はいぶんでした。それで、おなかがいっぱいになりますが、パンやうどん
やソバなどをおなかいっぱいになるのにどうでしょうか。ここから考えても米の値段は安すぎるのです。今日本の国は、円高で一ドル百十円位です。そのため、外国から輸入して買った方が安いと、穀物(小麦・大豆など)や果物(くだもの)などを買い込んでいます。
 昔は、小麦は日本国内で生産していましたが、外国産のものを安いと言って、とうとう90パーセントをこすようになりました。米・小麦・大豆などの穀物自給率は、20パーセントをわってしまいました。アメリカ・フランス・ドイツ・イギリスなどの先進国の自給率は、どこの国も百パーセトを越しています。六年前の異常気象で、米が実らず米不足になりました。そこで、カナダやアメリカやタイなどから緊急輸入して、日本中大騒ぎでした。米が余分に倉庫に保存してあれば、こんな問題にはならなかったはずです。たんぼは、水をためるダムの働きや自然のクーラーの働きやよごれた水をきれいにしたり、段々畑を作ることによって、土砂くずれをなくす働きもしているのです。農業人口がどんどん減っています。水田が荒れるようになったら、洪水(こうずい)や土砂くずれになり、大きな被害(ひがい)が予想されます。
 みなさんもこの問題を真剣に考えて欲しい、大事な問題です。

農業問題を考える

 5年生の社会科の最初は、第1次産業の学習である。そこで、日本の食糧問題を考える手立てとして、子どもたちが毎日食べている米のことを取り上げ、一緒に考えることにしていた。食糧自給率のことも考えることが出来た。安いからと言って、外国から、何でも輸入していて良いのだろうか。次の単元の工業問題と繋げて考えるときも、大変役だった。

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